技術の高みが魅せる
「曲線のカット」
琥珀のグラデ×色ガラスに目を奪われる
まず目が行くのは、大きくうねる涙のような形の文様。次に、その間を縫うように彫られた伝統文様、菊繋ぎ文。大小のギャップのある二つの意匠の対比を楽しむのが、この「オールドグラス（しずく/アンバーグラデーション）」の一つ目の醍醐味だ。アンバーカラーグラデーションの色被せが施されたこのクリスタルガラスは存在感がたっぷり。この個性的な江戸切子を作り出したのは、東京・亀戸で活躍する「根本硝子工芸」。代表の根本達也氏は、卓越したカット技術、そして個性的な作品を生み出すことで「江戸切子界にこの人あり」と言われる人物だ。
